「天球律動」ライナーノーツ

・エレクトロニカ(シンセサイザーを主体としたインスト音楽)に、生バイオリンをフィーチャーしたら面白い効果が出るはず、というコンセプトで書いた曲。

・今回モードは使っておらず、代わりにドビュッシー風の音響的な(修飾的な)和音を全編で使った。あるコードの和音に対して、4度や5度の関係で別の和音が鳴る(同じ構成音で)。不思議な色彩感が出る。

・当然どちらもシンセサイザーなので、音色の組み合わせも工夫した。片方が倍音豊富なら、もう片方は基音中心の方が良いようだ。

・ドラムはすべてMoog Mother-32で構成している。またコンプは一切掛けておらず、EQで超低域を削ったほかは、出力をそのまま使っている。柔らかなダイナミクスになり面白い効果が出て、生楽器と調和した。

・落ちサビのところでメタルマレットが鳴っているが、これは実はデジタルでなく、アナログのKorg minilogue xd。そしてディレイはプラグインでなくアウトボード。非常に印象的な音になった。

・サブリードはMother-32である。moogっぽいプレーンな音。

・イントロとアウトロのバイオリンはコンプを掛けていないが、その他は軽いコンプを2段掛けしてリスナーの聞きやすさに配慮した。全体的なサウンドメイクの中での判断。

・バイオリン演奏はYoutuberでもある「とうよん」さんに依頼。クラシックの他にアニソンやJ-POPのカバーもUPしている方で、表現力やテクニック的にも今回の曲を安心してお任せできた。