VLAコンプのハイ落ち現象解明
真空管(+OPT)コンプ、ARTの「Pro VLA II」ですが、ようやくハイ落ちっぽい音になる現象の原因がわかった。ハイ落ちあるいは、クリアネスが失われる感じといえば、真空管の音を知っている方にはわかって頂けるか。
なんのことはない、入力レベルが足りなかったのです。足りないといっても結構食わしていたんだけど、アナログメーターでかなり針を振らせるところまでいかないと本領発揮できなかったようだ。これまでは1/3程度の大人しい感じだったが、1/2以上、うかうかすると0dbにも届くかな……くらいだと、出力が非常に良い音になります。具体的には、高音域に華やかなフレーバーが付加され、低音域はスムースな迫力が出る。全体的にもまとまる――この感じが最大値になる。
ウチはオーディオI/F出力のあとにパッシブのモニターコントローラー付けてるんですね。単なるスイッチャーだが一応ボリューム(=可変抵抗器)が付いているんで、ここでたぶん数dbくらいは下がっていて、これのあとにVLAがくる。
そこで、オーディオI/Fの出力を0dbから少し足して1-2dbくらい、時々ピークで赤が付く程度にすると、歪まないしちょうどVLAにいい感じの信号が入ると判明。
(レベル管理なんかちょろいと思ってたが、こりゃ結構奥が深い。YAMAHAのミキサーもボリューム横にマークが付いてますね。3時の方向、大体これくらいに固定して使ってくれ、という意味らしい。歪なく最良パフォーマンスが出せる位置)
で、このやり方だと、真空管サウンドなのに“クリアネス”も出て最高です。
その時しか出ない唯一無二の音になるし(正にレコーディング)、やっぱりアウトボードは面白い。もうマスタリングでプラグインは補助的にしか使う気がしないなあ。